
岡山県倉敷市にある「大原美術館」では、4月25日(土)~6月7日(日)の期間、特別展「倉敷大原家と中国絵画」を開催する。
大原家代々が収集した中国絵画を紹介
「倉敷大原家と中国絵画」は、大原家の六代目である大原孝四郎、七代目の孫三郎、八代目の總一郎を中心に、大原家代々が収集し愛賞した中国絵画を紹介するもの。
彼らの手による中国絵画コレクションには、時代を超えて受け継がれる中国文化への敬愛とともに、変貌を遂げていく日中関係と時代の様相が映し出されている。
公開される作品は、元時代より近代に至るまでの作品。室町将軍家旧蔵品、いわゆる「東山御物」であり、古渡の名品として名高い国宝《宮女図》をはじめ、初公開となる、開国間もない日本で繰り広げられた清人画家との交流を物語る胡鉄梅作《謙受堂雅集図》、中国最後の文人といわれ、近代日中文化交流でも大きな役割を果たした呉昌碩作《墨梅図》などだ。
国宝2件、重要文化財2件と、多数の初公開作品を含む展示作品により、大原家と中国絵画との関わりを紐解く。
また「倉敷大原家と中国絵画」は、2023年に本格的修復を終えた《五牛図巻》の修復後初公開の機会でもある。元時代の名品として知られる《五牛図巻》と、20世紀を代表する伝説の中国人画家張大千との驚くべき関わりをはじめ、修復事業を通して明らかとなった知見を広く共有。今後の活発な議論を促し、中国絵画研究の進展に寄与する。
プロローグと第一〜三章で構成

雪舟等楊《山水図》室町時代 16世紀 個人蔵(京都国立博物館寄託)国宝:展示期間 4月25日(土)~5月24日(日)
展示構成は、まずプロローグとして「大原家の古画コレクション」がある。中国絵画収集の前提ともいえるこれら古画コレクションの中から代表的名品を紹介し、大原家代々に受け継がれた文化的血脈を確認する。

「銭選」印《宮女図》元時代(13–14世紀) 個人蔵(京都国立博物館寄託) 国宝:展示期間 5月9日(土)~6月7日(日)
続いて第一章として、大原家の中国絵画 古渡(こわたり)、中渡(なかわたり)、新渡(しんわたり)と来舶画人を展示。作品を通して、日本人が中国絵画へ注いだ眼差しの変化をたどる。

呉昌碩《牡丹玉蘭図》1913年 個人蔵
次に第二章として、大原孫三郎と呉昌碩コレクションが楽しめる。日本の中国進出や日中航路の整備を背景に、実際に中国を訪れることが可能となった大正時代、洋画家児島虎次郎によって収集された呉昌碩コレクションとその関連作品を紹介する。

韓滉(款)《五牛図巻》(部分) 大原芸術財団 大原美術館所蔵
そして第三章として、大原總一郎と大原美術館の中国絵画を展示する。大原美術館に収蔵された中国絵画を紹介し、中国との国交断絶下で進められた東洋館構想について考える。また十数年ぶり、かつ修復後初公開となる《五牛図巻》が見学できる。
大原家が収集した貴重な絵画コレクションを見てみてはいかが。
■倉敷大原家と中国絵画
開催日:4月25日(土)~6月7日(日)
時間:9:00~17:00(16:30入館締切)
会場:大原美術館 本館 5~7室
住所:岡山県倉敷市中央1-1-15
休館日:月曜日/4月27日(月)、5月4日(月・祝)は開館
料金:大原美術館入館券(本館、工芸・東洋館、児島虎次郎記念館共)、一般 2,000円/小学生・中学生・高校生または18歳未満 500円/小学生未満 無料
HP:https://www.ohara.or.jp
(淺野 陽介)